外国の医学校を卒業した人、または外国で医師免許を得た人は、医師法第11条第3号に基づき、厚生労働大臣の「受験資格認定」を受けると医師国家試験を受験できます。認定には、本試験を直接受ける道と、予備試験に合格して1年以上の実地修練を経てから本試験を受ける道があります。審査は申請者ごとに行われ、特定の学校の卒業者が自動的に認められることはありません。令和8年度の申込み期限は令和8年2月27日で、令和9年度の日程は2026年10月21日時点で確認できませんでした。
二つの経路を先に見る
厚生労働省の公示では、第121回の受験資格の一つが「外国の医学校を卒業し、又は外国で医師免許を得た者で、厚生労働大臣が適当と認定したもの」です。認定を受けた人の流れは、令和6年4月の医道審議会資料では次の順に整理されています。
| 経路 | 流れ |
|---|---|
| 本試験認定 | 受験資格認定の申請 → 認定 → 医師国家試験(本試験)に出願 |
| 予備試験認定 | 受験資格認定の申請 → 認定 → 医師国家試験予備試験に合格 → 日本語診療能力調査 → 診療及び公衆衛生に関する実地修練1年以上 → 本試験に出願 |
本試験に出願するとき、願書に認定書の写しを添え、原本を示します。受験手数料は第121回で15,300円、出願期間は令和8年11月2日〜30日です。出願の細部は日程・出願・手数料のページを見てください。
認定の基準
基準は、令和6年4月の医道審議会資料(「受験資格認定基準の明確化について」)に整理されています。書類審査の項目として、次のような数字が挙げられています。制度は改定されうるため、申請の前に必ず厚生労働省の最新のページで確かめてください。
| 項目 | 本試験認定 | 予備試験認定 |
|---|---|---|
| 医学教育の年数 | 6年以上(予備教育2年以上+専門教育4年以上) | 5年以上(専門教育4年以上) |
| 総就学年数 | 18年以上 | 17年以上 |
| 専門科目の時間 | 4,500時間以上 | 3,500時間以上 |
| 外国の医師免許 | 保有していること | 不要 |
本試験認定の基準には、上の数字に加えて、卒業後10年以内であること、WHO世界医学校名簿等に掲載された学校であること、日本の高校等を卒業していない場合は日本語能力試験N1を取得していることが挙げられています。予備試験認定についてこれらの項目がどう扱われるかは、確認した範囲では断定できないため書いていません。第118回の結果は、本試験認定の受験者が239人で合格124人(51.9%)、予備試験認定の受験者が31人で合格21人(67.7%)でした。受験者数が少ないため、合格率の差は目安にとどめてください。
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認定の申請の流れ(令和8年度の実例)
令和8年度の手順は、厚生労働省のページに次のように示されています。令和9年度の日程は、確認した時点で公開されていませんでした。
- 申込みシートを送る。「医師国家試験受験資格認定申込みシート」(Excel)に記入し、認定担当のメールアドレスへ送信します。送信期限は、3月締切分も7月締切分も令和8年2月27日(金)17時でした。
- PDFで事前確認を受ける。診断書を除く申請書類をPDFにして送り、形式面の確認を受けます。送信期限は、3月締切分が令和8年3月13日、7月締切分が7月15日です。履修科目と履修時間の一覧表(Excel)には、全科目を記入します。
- 紙の書類を窓口に出す。厚生労働省医政局医事課試験免許室の窓口へ、事前に日時を調整して提出します。申請は本人が行い、郵送や代理による申請は受理されません。
- 審査を受ける。審査の基準や所要期間は、確認したページに記載がありません。
令和8年度に予備試験を希望する場合は、3月締切分でないと受験できないと示されています。令和9年度以降の締切や予備試験の日程は、厚生労働省の最新の公表を確認してください。
申請に必要な書類
- 申請書(Excel形式。PDFにはしない)と履歴書。小学校から高校までが12年未満の場合は、事情を示す書類を添える。
- 本人確認書類:住民票(マイナンバーの記載がないもの)、在留カード、戸籍抄本または謄本(日本国籍者のみ)、旅券(外国籍者のみ)のいずれか1点。
- 医師の診断書:日本の医師資格を持つ医師が、申請前1か月以内に発行した原本。
- 写真:脱帽・正面、申請前6か月以内に撮影した6×4cmを3枚。
- 外国の医師免許証の写し、卒業証書の写しまたは卒業証明書、履修した教科課程と時間数を示す書類。
- 日本語能力試験N1の認定書と成績書の写し:日本の中学校・高等学校を卒業していない場合。
- 追加で求められる場合がある書類:卒業後の教育・医業従事期間の証明、免許取得の根拠法令の抜粋、卒業した医学校の概要資料。
翻訳と公的確認
外国語の書類には、日本語訳を付けます(日本語能力試験の書類は除く)。免許証、卒業証書、履修課程と時間数を示す書類などは、書類と訳文の両方が真実であることについて、当該国の大使館・領事館・外務省等から確認を受け、その証明も提出します。国外にある日本の大使館・領事館は対象外とされています。準備に時間がかかる作業なので、申込みの締切から逆算して早く着手してください。
予備試験の概要(令和8年度)
予備試験は第1部と第2部(筆記・実地)に分かれ、段階的に進みます。第2部筆記は第1部に、第2部実地は第2部筆記に合格していないと受験できません。
| 区分 | 試験日 | 出願期間 | 合格通知 |
|---|---|---|---|
| 第1部(筆記) | 2026年6月24日(水) | 5月8日〜5月22日 | 7月31日 |
| 第2部 筆記 | 9月29日(火) | 8月7日〜8月21日 | 10月21日 |
| 第2部 実地 | 11月5日(木)または6日(金) | (第2部と同じ期間) | 11月26日 |
- 手数料:第1部・第2部それぞれ35,000円(収入印紙)。会場は東京都。
- 第1部の科目:解剖学、生理学、生化学、免疫学、薬理学、病理学、法医学、微生物学、衛生学。
- 第2部筆記の科目:内科学、小児科学、精神科学、外科学、整形外科学、産科・婦人科学、皮膚科学、泌尿器科学、耳鼻いんこう科学、眼科学、放射線科学、救急医学。
- 第2部実地の科目:内科学、外科学、産科・婦人科学、小児科学、救急医学。
予備試験の科目は日本の医学教育の科目名で示されています。本試験とは出題の枠が異なるため、予備試験の準備と本試験の準備は別に考えてください。
確認できなかったこと
誤解を避けるため、確認できなかった事項を明記します。
- 日本語診療能力調査の合否基準、配点、手数料。厚生労働省には、令和6年度以降に基準を満たさなかった人の再申請の流れを示すページがあります。
- 認定審査の所要期間と結果の通知方法。
- 令和9年度の申込み締切と予備試験の日程。
- 受験回数の制限の有無。
問い合わせは、厚生労働省医政局医事課試験免許室 国家試験係(電話03-5253-1111 内線4143、メール shikennintei@mhlw.go.jp)に行います。合格したあとの医籍登録と臨床研修は、日本の医学部卒業者と共通です。合格したあとの流れを参照してください。
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Frequently asked questions
外国の医学校を卒業すると、自動的に受験できますか。
いいえ。厚生労働大臣の受験資格認定が必要です。認定は申請者ごとの個別審査で、特定の学校の卒業者が自動的に認められることはありません。
本試験認定と予備試験認定は何が違いますか。
本試験認定は、認定後に医師国家試験を直接受けられます。予備試験認定は、予備試験に合格し、さらに1年以上の診療及び公衆衛生に関する実地修練を経てから本試験を受ける道です。基準も異なり、本試験認定の方が教育年数・時間が厳しく設定されています。
日本語の要件はありますか。
令和6年4月の医道審議会資料では、本試験認定で日本の高校等を卒業していない場合に日本語能力試験N1が挙げられています。申請書類にも、日本の中学校・高等学校を卒業していない場合のN1の認定書と成績書の写しが含まれます。
予備試験の手数料はいくらですか。
令和8年度は、第1部・第2部それぞれ35,000円(収入印紙)でした。本試験の受験手数料は第121回で15,300円です。
令和9年度の申込みはいつですか。
2026年10月21日時点で、確認できる公表がありません。令和8年度は申込みシートの期限が令和8年2月27日でした。厚生労働省の最新の案内で確認してください。
申請は郵送や代理でできますか。
できません。申請は本人が行い、郵送や代理による申請は受理されないと示されています。窓口に出す場合は、事前に担当者と日時を調整します。