頻出分野は、出題基準の配分と、数字で問われる制度の知識の2方向から決めます。医学総論の最大章は「予防と健康管理・増進」(約17%)、医学各論では消化器・腹壁・腹膜疾患(約13%)と腎・泌尿器・生殖器疾患(約12%)が大きい章です。公衆衛生は、民間予備校の分析で第120回の一般問題150問のうち45問(30%)でした。このページは、配分表と、厚生労働省の資料で確認できる「数字で覚える制度」の一覧を載せます。
配分から優先順位をつける
令和6年版ブループリントは、医学総論150問と医学各論150問のそれぞれについて、章ごとの割合を概数で示しています。割合の合計が100%にならない場合があります。問題数は150問に対する当サイトの目安で、各回の実際の出題数とは異なります。
医学総論(150問)
| 章 | 割合 | 問題数の目安 |
|---|---|---|
| Ⅱ 予防と健康管理・増進 | 約17% | 約26問 |
| Ⅰ 保健医療論 | 約13% | 約20問 |
| Ⅸ 治療 | 約13% | 約20問 |
| Ⅴ 病因、病態生理 | 約12% | 約18問 |
| Ⅵ 症候 | 約12% | 約18問 |
| Ⅲ 人体の正常構造と機能 | 約9% | 約14問 |
| Ⅳ 生殖、発生、成長、発達、加齢 | 約9% | 約14問 |
| Ⅷ 検査 | 約9% | 約14問 |
| Ⅶ 診察 | 約7% | 約11問 |
医学各論(150問)
| 章 | 割合 | 問題数の目安 |
|---|---|---|
| Ⅵ 消化器・腹壁・腹膜疾患 | 約13% | 約20問 |
| Ⅷ 腎・泌尿器・生殖器疾患 | 約12% | 約18問 |
| Ⅲ 皮膚・頭頸部疾患 | 約11% | 約17問 |
| Ⅴ 心臓・脈管疾患 | 約10% | 約15問 |
| Ⅸ 神経・運動器疾患 | 約9% | 約14問 |
| Ⅹ 内分泌・代謝・栄養・乳腺疾患 | 約8% | 約12問 |
| Ⅻ 感染性疾患 | 約8% | 約12問 |
| Ⅳ 呼吸器・胸壁・縦隔疾患 | 約7% | 約11問 |
| Ⅰ 先天異常、周産期の異常、成長・発達の異常 | 約5% | 約8問 |
| Ⅱ 精神・心身医学的疾患 | 約5% | 約8問 |
| Ⅶ 血液・造血器疾患 | 約5% | 約8問 |
| Ⅺ アレルギー性疾患、膠原病、免疫病 | 約5% | 約8問 |
| ⅩⅢ 生活環境因子・職業性因子による疾患 | 約5% | 約8問 |
総論の「予防と健康管理・増進」と「保健医療論」を合わせると約30%、150問に対して約45問です。各論で最大の章である消化器(約13%、約20問)を大きく上回ります。これは、第120回の民間予備校の分析(公衆衛生が一般問題の30%)とも整合します。公衆衛生の対策は総論・公衆衛生の領域ページにまとめました。
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数字で覚える制度と基準
数字と期間で問われる知識は、暗記の効果が高い部分です。以下は厚生労働省・e-Gov・学会の資料で確認できた内容です。回数、間隔、自己負担割合のように、確認できなかった項目は載せていません。
がん検診(厚生労働省の指針)
| 種類 | 検査 | 対象 | 間隔 |
|---|---|---|---|
| 胃がん | 問診+胃部エックス線または胃内視鏡 | 50歳以上(胃部エックス線は当分の間40歳以上も可) | 2年に1回(40歳以上の胃部エックス線は年1回も可) |
| 子宮頸がん | 細胞診 | 20歳以上の女性 | 2年に1回 |
| 子宮頸がん | HPV検査単独法 | 30歳以上の女性 | 5年に1回 |
| 肺がん | 質問+胸部エックス線 | 40歳以上 | 年1回 |
| 乳がん | 質問+マンモグラフィ | 40歳以上の女性 | 2年に1回 |
| 大腸がん | 問診+免疫便潜血検査 | 40歳以上 | 年1回 |
特定健診・メタボリックシンドローム
- 特定健康診査・特定保健指導の対象は40〜74歳。
- メタボリックシンドロームの診断基準(日本):腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上に加え、(1) 中性脂肪150mg/dL以上かつ/またはHDLコレステロール40mg/dL未満、(2) 収縮期130mmHg以上かつ/または拡張期85mmHg以上、(3) 空腹時血糖110mg/dL以上、の3項目のうち2項目以上。
糖尿病の診断(日本糖尿病学会)
- 糖尿病型は、空腹時血糖126mg/dL以上、75g OGTT 2時間値200mg/dL以上、随時血糖200mg/dL以上、HbA1c 6.5%以上(NGSP値)のいずれか。
- 別の日に2回の糖尿病型(少なくとも1回は血糖値)で診断。血糖値の糖尿病型と慢性高血糖の症状、または確実な糖尿病網膜症があれば、1回でも診断できる。
母子保健法・介護保険法
- 新生児は出生後28日を経過しない乳児。乳児は1歳に満たない者。幼児は満1歳から小学校就学の始期まで。妊産婦は妊娠中または出産後1年以内の女子。
- 市町村は、満1歳6か月を超え満2歳に達しない幼児と、満3歳を超え満4歳に達しない幼児に健康診査を行う。
- 体重2,500g未満で出生した乳児は、保護者が速やかに届け出る。
- 介護保険の第1号被保険者は市町村の区域内に住所を有する65歳以上、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者。
感染症法の届出
- 一類から四類は、ただちに届出。一類はエボラ出血熱、ペストなど。二類は結核、ジフテリアなど。三類はコレラ、腸管出血性大腸菌感染症など。四類はデング熱、マラリア、狂犬病、A型肝炎、E型肝炎など。
- 五類の全数把握は原則7日以内。ただし侵襲性髄膜炎菌感染症、風しん、麻しんは「ただちに」。
精神保健福祉法の入院形態
- 任意入院:本人の同意に基づく入院。
- 措置入院:自傷他害のおそれがある者。精神保健指定医2名の診察が一致した場合に都道府県知事が措置。
- 緊急措置入院:急速を要する場合、指定医1名の診察で足り、入院期間は72時間以内。
- 応急入院:急速を要し、家族等の同意が得られない場合。72時間以内(特定医師の診察の場合は12時間まで)。
- 医療保護入院の細部は、令和6年4月施行の改正を含めて、最新の法令で確認すること。
定期接種の開始年齢
ロタウイルス、5種混合(DPT-IPV-Hib)、小児の肺炎球菌、B型肝炎は生後2か月から。BCGは生後5か月から。MRは1歳と小学校入学前(5歳以上)。水痘は1歳から。日本脳炎は3歳と9歳。DTは11歳から。HPVは12歳から。高齢者の肺炎球菌と帯状疱疹は65歳。妊婦のRSウイルスは妊娠28〜36週。回数と間隔は定期接種実施要領で確認してください。
頻出分野の勉強法
- 配分の大きい章から始める。総論の予防・保健医療論、各論の消化器と腎・泌尿器・生殖器から。
- 数字をカードにする。上の一覧をカードにして、毎日5分、声に出して確認する。
- 過去問で出方を確認する。厚生労働省が公表している問題と正答で、数字がどう問われるかを見る。
- 疾患は「初期対応」から。診断名の暗記より、最初の検査と処置を言えるようにする。
各回の配分の読み方と、3条件の関係は合格基準と禁忌肢のページに、週ごとの計画は勉強スケジュールにあります。
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Frequently asked questions
医師国家試験で最も出題が多い分野は何ですか。
令和6年版ブループリントでは、医学総論の「予防と健康管理・増進」が約17%で最大の章です。医学各論では、消化器・腹壁・腹膜疾患が約13%で最大です。いずれも概数です。
公衆衛生はどれくらい出ますか。
ブループリントの総論の章(予防と健康管理・増進、保健医療論)を合わせると約30%です。民間予備校の分析(二次情報)では、第120回の一般問題150問のうち45問(30%)でした。
疾患のレベルa・b・cは何を意味しますか。
出題基準で疾患ごとに示される到達度です。民間予備校の第120回分析(二次情報)では、各論の疾患のうちレベルaが107問、bが33問、cが5問でした。定義の詳細は厚生労働省の出題基準で確認してください。
数字の暗記はどこから始めればよいですか。
がん検診の対象年齢と間隔、特定健診の対象、感染症法の届出、精神保健福祉法の入院形態、定期接種の開始年齢から始めるとよいです。このページの一覧を使えます。