合格は3条件の同時達成です。(1) 必修問題で200点満点中160点以上、(2) 必修を除く一般問題・臨床実地問題で相対基準の点数以上(第117回220点/295点満点、第118回230点、第119回221点、第120回224点/300点満点)、(3) 禁忌肢問題の選択が基準以下(第117回は2問以下、第118〜120回は3問以下)。第121回の基準点は試験後に公表されます。
点数がどう作られるか
採点の単位は問題ではなく、条件ごとの点数です。まず、400問が2つの得点群に分かれることを押さえます。
- 必修問題(100問)。一般問題は1問1点、臨床実地問題は1問3点。一般問題50問と臨床実地問題50問で、50+150=200点満点になります。
- 必修を除く一般問題・臨床実地問題(300問)。どちらも1問1点で300点満点です。
必修の内訳(一般50問+臨床実地50問)は、第120回の分析に基づく民間予備校の記述(二次情報)と、200点満点という公式の数字が整合することから採用しています。厚生労働省の合格発表ページが示すのは、1点・3点の配点と200点満点、160点という基準です。
3条件を並べる
| 条件 | 対象 | 基準の種類 | 第120回の値 |
|---|---|---|---|
| (1) 必修 | 必修問題 | 絶対基準 | 200点中160点以上(80%) |
| (2) 一般・臨床 | 必修を除く一般問題・臨床実地問題 | 相対基準(毎回公表) | 300点中224点以上 |
| (3) 禁忌肢 | 禁忌肢問題の選択数 | 上限 | 3問以下 |
相対基準とは、その回の受験者の得点分布をもとに、基準点が決まる方式を指します。毎年変わるため、前年の数字は目安にとどまります。一方、必修の160点と禁忌肢の上限は、第118〜120回で同じでした。
第117回から第120回の比較
| 回 | 必修 | 一般・臨床の基準点 | 満点に対する割合 | 禁忌肢 |
|---|---|---|---|---|
| 第117回 | 160/200点 | 220点(295点満点) | 74.6% | 2問以下 |
| 第118回 | 160/200点 | 230点(300点満点) | 76.7% | 3問以下 |
| 第119回 | 160/200点 | 221点(300点満点) | 73.7% | 3問以下 |
| 第120回 | 160/200点 | 224点(300点満点) | 74.7% | 3問以下 |
出典は各回の厚生労働省の合格発表ページです。割合は当サイトが計算しました。第117回は満点が295点と公表されています。その理由は、確認した公式ページに記載がありません。第119回についても、公式ページはE問題第28問が採点除外等の取扱いになったと記しています。第115回の基準点は209点でした(満点は本ページでは確認していません)。
最低と最高は、第119回の221点と第118回の230点で、9点の幅があります。毎回「74〜77%」付近に収まっていますが、これは過去の事実であり、第121回の予告ではありません。
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必修の160点:落とせるのは40点
200点満点で160点以上が条件ですから、落としてよい点数は最大40点です。ここで臨床実地問題の3点が効きます。
| 落とし方 | 失点 | 残りの余裕 |
|---|---|---|
| 一般問題を10問落とす | 10点 | 30点 |
| 臨床実地問題を5問落とす | 15点 | 25点 |
| 臨床実地問題を10問落とす | 30点 | 10点 |
| 臨床実地問題を13問落とす | 39点 | 1点 |
臨床実地問題を13問落とすと、あと1点しか失えません。必修の臨床実地問題は、症例を読んで次の一手を選ぶ問題です。正答が3点分の価値を持つため、一般・臨床の問題より精度が求められます。具体的な勉強の組み立ては必修対策のページにあります。
一般・臨床の基準点:目標の立て方
基準点は回ごとに変わるので、自分の得点は点数ではなく割合で管理します。過去4回の基準は73.7〜76.7%でした。次の手順で目標を決めます。
- 公式の過去問を解く。厚生労働省が公表する直近の問題と正答を使い、A〜Fのうち必修以外の問題を採点します。
- 得点率を出す。300点満点での得点を300で割ります。第120回なら224点が74.7%に当たります。
- 余裕を決める。基準の上限(76.7%)から3〜4ポイント上、つまり約80%を演習の目標にします。この上乗せは当サイトの判断です。
- 領域別に見る。全体が目標を超えていても、領域別の配分で比重が大きい領域が低ければ、そこを優先して直します。
禁忌肢とは何か
厚生労働省の合格発表ページが示すのは、「禁忌肢問題の選択数が3問以下であること」という条件だけです。どの設問のどの選択肢が禁忌肢に当たるかは、受験者に事前に知らされません。確認した公式ページにも、判定の定義は記載されていませんでした。ここでは、公式に確認できる事実と、勉強上の考え方を分けて書きます。
確認できる事実
- 禁忌肢の選択数には上限があります。第117回は2問以下、第118〜120回は3問以下でした。
- この条件は、必修の160点、一般・臨床の基準点とは別に判定されます。点数が足りていても、上限を超えれば条件を満たしません。
勉強上の考え方
以下は当サイトの勉強法の提案です。公式の定義ではありません。
- 「患者に重大な不利益を与える行為」を選ばない、という視点で全問を見直します。迷ったときは、より侵襲が小さく、可逆的な選択肢に倒します。
- 救急、投薬の禁忌、法的・倫理的に許されない対応は、特に確認します。必修の責務・倫理の領域ページに、医師法上の義務を整理しました。
- 過去問の復習では、「点が取れなかった問題」と「避けるべき選択肢を選んだ問題」を別の印で記録します。
点数を自分で試算する
過去問を1回分解いたら、次の3つを書き出します。
- 必修:一般問題の正答数+臨床実地問題の正答数×3 → 160以上か。
- 一般・臨床:必修以外の正答数 → 基準点(直近は224)以上か。
- 禁忌肢:避けるべき選択肢を選んだ数 → 3以下か。
この3つの数字を回ごとに並べると、足りないのが点数か、必修か、判断かが一目で分かります。月ごとの計画に落とした例は勉強スケジュールにあります。
公表のタイミング
第117回から第120回の合格発表ページには、合格率と並んで合格基準が示されていました。第121回の一般・臨床の基準点も、合格発表の時点で公表されると見込まれます。試験日の前に基準点が分かることはありません。受験者ができるのは、過去の73.7〜76.7%という範囲を目安に、自分の得点率を高めておくことです。
合格率との関係
| 回 | 受験者 | 合格者 | 合格率 | うち新卒者の合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第117回 | 10,293人 | 9,432人 | 91.6% | 94.9% |
| 第118回 | 10,336人 | 9,547人 | 92.4% | 95.4% |
| 第119回 | 10,282人 | 9,486人 | 92.3% | 95.0% |
| 第120回 | 9,980人 | 9,139人 | 91.6% | 94.7% |
合格率は9割を超えますが、これは受験者の大半が新卒者だからです。新卒者以外に限ると、全体から新卒者を引いた計算で、55〜59%にとどまります。基準点が相対基準であることを考えると、合格ラインに近い位置で競っている層が一定数いることになります。
仮の例で3条件を確かめる
次の数字は、仕組みを確かめるための仮の例です。実在の受験者ではありません。必修で一般問題を46問、臨床実地問題を44問正解すると、46+44×3=178点で、160点を超えます。必修以外で226問正解すれば、第120回の基準224点を上回ります。ところが、禁忌肢を4問選んでいれば、3条件のうち1つを満たせず、他が十分でも合格できません。点数が足りていても不合格になりうる条件が1つあることを、頭に置いておきましょう。
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Frequently asked questions
合格には何点必要ですか。
点数は3条件に分かれます。第120回では、必修200点中160点以上、必修を除く一般・臨床300点中224点以上、禁忌肢の選択3問以下でした。総得点だけで決まるわけではありません。
一般・臨床の合格基準点は毎年同じですか。
いいえ。相対基準で毎回変わります。第117回は220点(295点満点)、第118回は230点、第119回は221点、第120回は224点でした。第121回の値は試験後に公表されます。
必修で160点に届かないとどうなりますか。
他の条件を満たしていても、必修の基準を満たしていないため不合格になります。必修は絶対基準で、他の受験者の成績によって下がることはありません。
禁忌肢は何問まで許されますか。
第118回から第120回は3問以下でした。第117回は2問以下です。回によって上限が異なるため、第121回の上限は発表を確認してください。
どの選択肢が禁忌肢か分かりますか。
確認できた公式ページには、禁忌肢の判定基準の記載がありません。患者に重大な不利益を与える選択肢を避けるという視点で、全ての問題を見直すのが実際的です。
必修の一般問題と臨床実地問題の配点は違いますか。
違います。一般問題は1問1点、臨床実地問題は1問3点です。必修を除く問題は、一般・臨床ともに1問1点です。