この領域は400問全体の約3.75%、約15問と推定されます。ブループリントでは、各論のⅠ 先天異常・周産期の異常・成長発達の異常(約5%)と、Ⅱ 精神・心身医学的疾患(約5%)です。配分は小さいですが、精神保健福祉法の入院形態や母子保健法は、数字と要件で問われやすい項目です。
配分と位置づけ
各論150問のうち、周産期・先天異常・成長発達の異常が約5%、精神・心身医学的疾患が約5%です。合わせて約10%で、約15問になります。概数であり、実際の出題数とは異なります。必修と総論の、妊産婦や新生児の知識(正常構造・病因病態)とも重なります。
範囲:出題基準にもとづく項目
次の項目は、当サイトが令和6年版出題基準をもとに、この領域に割り当てた学習範囲です。
- 妊娠初期の異常(流産、子宮外妊娠、切迫流産、胞状奇胎)
- 妊娠中・後期の異常(妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、前置胎盤、常位胎盤早期剥離)
- 合併症妊娠と母子感染(風疹、梅毒、B群溶血性レンサ球菌、サイトメガロウイルス、HIV、B型肝炎)
- 分娩の異常(微弱陣痛、胎位異常、肩甲難産、臍帯脱出)
- 分娩時・産褥の異常(分娩後出血、羊水塞栓、産褥熱、産後うつ病)
- 胎児・新生児の異常(新生児仮死、呼吸窮迫症候群、新生児黄疸、低出生体重児)
- 染色体・遺伝子異常(Down症候群、Turner症候群、Klinefelter症候群)
- 成長・発達の障害と性分化疾患(低身長、思春期早発症)
- 認知症とせん妄(Alzheimer型、Lewy小体型、血管性、前頭側頭型)
- 物質関連障害(アルコール依存症、薬物依存、離脱症状)
- 統合失調症と気分障害(うつ病、双極性障害)
- 不安症・強迫症・ストレス関連症・解離症(PTSD、パニック症)
- 摂食障害・睡眠障害・身体症状症・心身症
- 神経発達症(自閉スペクトラム症、ADHD、知的発達症、チック症)
- パーソナリティ障害と精神科救急(自殺リスク評価、措置入院)
- 向精神薬の副作用(悪性症候群、セロトニン症候群、錐体外路症状)
周産期は、妊娠初期の異常(流産、子宮外妊娠)、妊娠中・後期の異常(妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、前置胎盤、常位胎盤早期剥離)、合併症妊娠と母子感染(風疹、梅毒、B群溶血性レンサ球菌、サイトメガロウイルス、HIV、B型肝炎)、分娩の異常、産褥の異常、新生児の異常が中心です。精神は、認知症とせん妄、物質関連障害、統合失調症と気分障害、不安症・強迫症・ストレス関連症、摂食障害・睡眠障害、神経発達症、パーソナリティ障害と精神科救急、向精神薬の副作用です。
学習の優先順位
約15問と配分が小さい分、緊急性と法令の要件で優先順位をつけます。周産期では、妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離、前置胎盤、分娩後出血、羊水塞栓など、母体や胎児の生命に直結する疾患を先に固めます。新生児では、新生児仮死、呼吸窮迫症候群、新生児黄疸です。
精神では、入院形態の法令、認知症とせん妄、統合失調症・気分障害の診断と薬物療法、自殺リスク評価と精神科救急が優先です。向精神薬の副作用(悪性症候群、セロトニン症候群、錐体外路症状)は、症状と原因薬の組合せで問われます。
法令で確認する点
精神保健福祉法の入院形態
| 形態 | 要件 |
|---|---|
| 任意入院(第22条の3) | 本人の同意に基づく入院 |
| 措置入院(第29条) | 自傷他害のおそれがある者。精神保健指定医2名の診察が一致した場合に、都道府県知事が措置 |
| 緊急措置入院(第29条の2) | 急速を要する場合、指定医1名の診察で足り、入院期間は72時間以内 |
| 医療保護入院(第33条) | 自傷他害のおそれはないが、任意入院できない状態の者。指定医(または特定医師)の診察と同意が必要 |
| 応急入院(第33条の4) | 急速を要し、家族等の同意が得られない場合。72時間以内(特定医師の診察の場合は12時間まで) |
医療保護入院は、令和6年4月施行の改正を含め、細部が変わっています。最新の法令で確認してください。
母子保健法
- 新生児は出生後28日を経過しない乳児、乳児は1歳に満たない者、妊産婦は妊娠中または出産後1年以内の女子。
- 妊娠した者は速やかに市町村長に届出をし(第15条)、市町村は母子健康手帳を交付する(第16条)。
- 体重2,500g未満の乳児が出生したときは、保護者が速やかに届け出る(第18条)。
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典型的な落とし穴3つ
- 入院形態の要件を取り違える。措置入院は指定医2名の診察の一致、緊急措置入院は指定医1名で72時間以内、応急入院は家族等の同意が得られない場合です。「何名・何時間・誰の同意」を表にして覚えます。
- 母子感染の届出区分を混ぜる。風しんは五類で、ただちに届出です。梅毒は五類全数把握で、原則7日以内です。同じ五類でも期限が異なります。
- 低出生体重児の基準を1,500gなどと混ぜる。母子保健法第18条の届出は2,500g未満です。ほかの体重区分と混同しないよう、法令の条文で確認します。
復習の進め方
- 入院形態を表で固める。要件、診察する医師の数、期間、同意者の4列で作ります。
- 周産期は時間軸で。妊娠初期、中・後期、分娩、産褥、新生児の順に、緊急性の高い疾患を先に覚えます。
- 向精神薬の副作用を対にする。悪性症候群、セロトニン症候群、錐体外路症状を、原因薬と症状のセットで整理します。
- 母子感染は病原体別に。感染経路、新生児への影響、予防策を病原体ごとに1行で書きます。
全体の計画は勉強スケジュールに、合格の3条件は合格基準と禁忌肢のページにあります。
Frequently asked questions
この領域は何問出ますか。
400問全体の約3.75%、約15問と推定されます。ブループリントの各論Ⅰ・Ⅱ章の割合から当サイトが按分した値です。
精神保健福祉法はどこまで覚えますか。
5つの入院形態の要件を、診察する医師の数、期間、同意者で整理します。医療保護入院は改正があるため、最新の法令で確認します。
母子健康手帳はいつ交付されますか。
妊娠した者が市町村長に届出をした後、市町村が交付します(母子保健法第15条・第16条)。
低出生体重児の届出は何gですか。
体重2,500g未満です。母子保健法第18条に基づき、保護者が速やかに届け出ます。