この領域は400問全体の約15.5%、約62問と推定されます。ブループリントの総論の「人体の正常構造と機能」(約9%)、「生殖、発生、成長、発達、加齢」(約9%)、「病因、病態生理」(約12%)、「症候」(約12%)が対象です。暗記というより、機序を理解しているかを問う設問が混ざります。
配分と位置づけ
総論150問のうち、この領域に当たるのは正常構造と機能、生殖・発生・成長・発達・加齢、病因・病態生理、症候の4章です。ブループリントの割合を足すと、総論内で約42%、400問では約62問に相当します。
この領域は、各論の疾患を理解する土台になります。診察・検査・治療とあわせて、総論の勉強の中心です。
範囲:出題基準にもとづく項目
次の項目は、当サイトが令和6年版出題基準をもとに、この領域に割り当てた学習範囲です。
- 個体の構造と恒常性(細胞、体液・電解質、酸塩基平衡)
- 循環・呼吸の正常機能(心周期、血圧調節、換気とガス交換)
- 消化・肝胆膵・腎の正常機能(消化管ホルモン、糸球体濾過、尿濃縮)
- 内分泌・代謝・栄養の正常機能(ホルモンのフィードバック)
- 神経・感覚器・運動器の正常構造と機能
- 血液・免疫の正常機能(造血、免疫グロブリン、補体、免疫応答)
- 妊娠・分娩・産褥の生理
- 胎児・新生児の生理(Apgarスコア、新生児の反射・生理的変化)
- 小児の成長・発達(発達のマイルストーン、思春期、二次性徴)
- 加齢・老化の生理(高齢者の薬物動態、フレイル、サルコペニア)
- 遺伝・先天異常(染色体異常、単一遺伝子疾患、遺伝カウンセリング)
- 損傷・炎症・創傷治癒
- 感染の病態(病原体、宿主防御、日和見感染)
- アレルギーと免疫異常(I〜IV型、自己免疫)
- 腫瘍の病態(発がん、TNM分類、腫瘍マーカー、がん遺伝子・がん抑制遺伝子)
- 循環障害・臓器不全(ショック、血栓・塞栓、梗塞、浮腫)
- 内分泌・代謝異常の病態(糖・脂質・電解質)
- 中毒・放射線障害・医原性疾患
- 死の病態(死の三徴、脳死、剖検)
- 主要症候の病態生理(発熱・疼痛・意識障害・呼吸困難・黄疸)
細胞、体液・電解質、酸塩基平衡から始まり、循環・呼吸・消化・腎・内分泌・神経・血液・免疫の正常機能、妊娠・分娩・産褥の生理、胎児・新生児の生理、小児の成長・発達、加齢、遺伝・先天異常、損傷・炎症・創傷治癒、感染、アレルギー、腫瘍、循環障害、中毒・放射線障害、死の病態、主要症候の病態生理に広がります。個別の疾患名より、「なぜその所見が出るか」を説明できるかが問われます。
学習の優先順位
約62問を、機序の理解が必要なもの(正常機能、病態生理)と、暗記で取れるもの(発達のマイルストーン、遺伝・先天異常、Apgarスコアなど)に分けます。後者から固めると、短期間で得点が上がります。前者は各論の演習のたびに戻る形で、時間をかけて固めます。
体液・電解質と酸塩基平衡、内分泌のフィードバック、免疫応答は、他の領域の問題を解く土台です。ここが曖昧だと、各論の腎・内分泌・感染症でも失点します。復習の最初に3日ほど集中して整理すると効率的です。
日本の資料で確認する点
- 検査項目の表記:令和6年版出題基準に付属する、厚生労働省の「主な検査項目の表記」に従います。単位はmg/dL、mmHg、HbA1c(NGSP値)などです。
- 用語:病名は日本医学会と各学会の現行用語(統合失調症、認知症、不安症など)が使われます。
- 小児・新生児:母子保健法の定義(新生児は出生後28日を経過しない乳児など)を、成長・発達の知識とあわせて確認します。
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典型的な落とし穴3つ
- 機序を暗記で済ませる。正常機能が分かっていないと、異常のパターンを推測できません。フィードバック(ホルモン)、血圧調節、ガス交換などは、図を自分で描いて確認します。
- 酸塩基平衡と電解質で符号を間違える。一次性変化と代償性変化を区別する癖をつけます。計算の途中で単位を確認します。
- 症候を疾患名に直結させる。症候は複数の疾患に共通します。病態生理から「原因を絞る順番」を考えます。
復習の進め方
- 臓器系ごとに正常→異常→症候の順で1枚にする。正常値の範囲と、異常のときに変わる指標を並べます。
- 酸塩基と電解質は演習量で固める。血液ガスの数値から原因を推定する問題を、毎週数問解きます。
- 小児の発達は表で。発達のマイルストーンと二次性徴を、年齢順の表にします。
- 各論の演習と並行する。疾患を勉強するたびに、この領域の該当ページに戻ります。
全体の計画は勉強スケジュールに、合格の3条件は合格基準と禁忌肢のページにあります。
Frequently asked questions
この領域は何問出ますか。
400問全体の約15.5%、約62問と推定されます。ブループリントの総論の4章の割合から当サイトが按分した値で、各回の実際の出題数とは異なります。
暗記と理解のどちらが大事ですか。
両方です。ただし機序を説明できないと、似た所見の鑑別で失点しやすいため、理解を優先してください。
小児の成長・発達はどこで勉強しますか。
この領域の「生殖、発生、成長、発達、加齢」の章に含まれます。新生児・小児の診察は診察・検査・治療の領域でも扱います。
検査値の単位はどう統一されますか。
出題基準に付属する、厚生労働省の「主な検査項目の表記」に従います。単位は日本で通常使われる表記が前提です。